30代看護師は結婚や子育てなどでライフスタイルが大幅に変化し、転職を考えている人が多いです。子育て優先で仕事量を抑える人や、経験やスキルをさらに積んでキャリアアップする人など、転職先の選び方も複雑になってきます。
この記事では、30代看護師が収入を下げずに転職を成功させるためのコツや働きやすい職場を解説します。私自身、総合病院から訪問看護師に転職を成功させ、今は充実した日々を送っています。体験談を踏まえたリアルな転職のコツもまとめたので、ぜひ参考にしてください。
この記事は、総合病院から訪問看護師に転職した看護師が書いています。
30代看護師は転職が難しい?
30代看護師の転職は、他の業種と比較すると難しくありません。厚生労働省が出している職業安定業務統計によると、令和6年7月、保健師・助産師・看護師の有効求人倍率は1.94倍という結果が出ています。職業全体の有効求人倍率は1.11倍のため、看護師は他業種と比較し転職しやすいことが明らかです。
ここでは、30代前半看護師の転職のしやすさや、30代後半看護師の転職事情をまとめます。
30代前半の看護師が転職しやすい理由
30代前半の看護師は、20代看護師よりもスキルや経験があるため、需要が高く転職しやすいです。理由は、病院や施設は即戦力になる看護師を積極的に採用したいと考えているからです。夜勤やリーダー業務などを担える看護師は、どこの職場でも重宝されます。
しかし、スキルや経験が不足している30代前半の看護師の転職は、難しいと考える人もいます。スキルが不足していても、長く勤める意思や仕事に対する熱意を伝えて、転職後からでもスキルアップしていけば問題ありません。
看護業界は人手不足のため、スキルや経験が不足していても熱意や人柄次第で採用される可能性があります。
30代後半の看護師の転職事情
30代後半になると、ライフスタイルの変化や、子どもの成長に合わせて育児と仕事の両立がより難しくなってきます。育児と両立できる働き方を目指すか、キャリアや給与アップを目指すか、もしくは両方を目指すかで悩みも大きくなります。看護師に限らず、30代後半の転職は勇気がいることです。
高度な知識や技術が少ない場合、急性期病院よりも療養型病院や介護施設、クリニックなどを選択すると転職成功率があがります。コミュニケーションスキルや協調性などが重視されるため、30代後半だからこそ持っている落ち着いた対応力が評価されるからです。
30代看護師が転職しやすい職場とは? 求められる年齢層とスキルを解説
30代看護師は、家庭と仕事の両立を目指した転職を希望する人が多いです。多くの人が考える転職先として、以下が挙げられます。
ここでは、上記の職場で求められる年齢層やスキルを解説します。ただし、求められる年齢層は個人のスキルや経験によるところも大きいため、こだわる必要はありません。
急性期病院
急性期病院では、スピード感のある対応力と、体力が求められるため20代から30代の看護師が求められる傾向があります。30代看護師は知識や経験をある程度積んでいて、体力もあるため採用されやすいです。夜勤ができ、患者さんの急変時も迅速に対応できる看護師は重宝されます。
療養型病院
療養型病院では、慢性期の患者さんのケアが中心となるため、コミュニケーションスキルや協調性などが求められます。看護師・社会人としてスキルや経験を積んだ30代以降の看護師は転職しやすいです。介護士など他職種と協力しながら働く必要があるため、良好な人間関係を構築し、協働できる看護師は重宝されます。
クリニック
クリニックは、勤務する看護師数が少ないため、即戦力となる人材が求められます。臨床経験が浅い20代よりも、一通りの看護技術を習得した30代以降の看護師が求められることが多いです。看護技術以外にも接遇マナーやコミュニケーションスキルが必要になります。
訪問看護
訪問看護は基本的に一人で利用者さん宅を訪問するため、基本的な看護技術に加え、アセスメント能力が重要になります。スキルや経験が不足する20代看護師よりも、一定以上のスキルや経験を積んだ30代以降の看護師のほうが転職しやすいです。
病院や施設とは違い、利用者さんの家で看護を提供するため、臨機応変さや、時間管理能力なども必要になる特徴があります。
30代看護師が転職を成功させる5つのコツ! 家事・育児と両立できる職場選びのポイント
結婚や子育てなど、ライフスタイルに変化があった30代看護師は、転職を考える人が多いです。しかし、多くの人がたくさんの病院や施設の中から、自分に合った転職先を見つけられるか不安に感じています。30代看護師が転職を成功させるためには、いくつかのコツを押さえることが重要です。
ここでは、30代看護師が転職を成功させる5つのコツと、家事・育児と両立できる職場選びのポイントを解説します。
キャリア目標を明確にする
将来、どのような職場で働き、どのような看護師になりたいかを考えましょう。看護師のキャリアプランでよく耳にするのが、「スペシャリスト」や、「ジェネラリスト」という言葉です。スペシャリストは特定の分野のスキルや知識を深堀りして専門性を高めた看護師のことで、認定看護師や専門看護師などがあります。
看護師として、自分の得意な分野ややりがいなどを考慮しつつ、どのようなキャリアを歩んでいきたいか明確にしましょう。キャリア目標を明確にすると、転職先の候補を考えやすくなります。
経験とスキルを整理して強みをアピールする
経験とスキルを整理すると、自分が転職希望先にどのような価値提供をできるのか、明確にアピールできるようになります。今まで経験してきた診療科のみならず、以下もアピールポイントになります。
日々の業務を振り返り、整理してみると、思っているよりも多くのことを経験していることに気づきます。自分の経験やスキルを整理することで、転職先に強みを的確に伝えることが可能です。転職先も、あなたができる業務をしっかり把握したうえで採用できるので、ミスマッチのない転職ができます。
希望する勤務条件を具体的に設定する
転職を成功させるには、転職希望先に求める勤務条件を具体的に考えることが重要です。以下のような条件があります。
思いつく限りの条件を出したら、次は優先順位をつけましょう。すべての希望条件を完全に満たす求人は簡単には見つけられないため、転職活動が行き詰まってしまいます。優先順位をつけておくことで、自分が納得したうえで転職先を決定できます。
転職市場の情報収集を徹底する
転職活動を効率よくスムーズに進めるためには、転職市場の情報収集を徹底することが重要です。具体的な情報収集のやり方として、以下の方法があります。
手軽な情報収集のやり方はネット上での求人検索ですが、最もおすすめなのは転職サイトの活用です。転職サイトではネット上では公開されていない非公開求人や、好条件求人が多数取り扱われているからです。キャリアアドバイザーがあなたの市場価値をしっかりと見極め、あなたの希望に適した求人情報を提供してくれます。
働きながらの転職活動は時間のゆとりがないため大変です。キャリアアドバイザーを有効活用することで、転職活動がスムーズに進み、転職が成功する確率が上がります。
面接対策とコミュニケーションスキルを磨く
転職を成功させるためには、面接対策と基本的なコミュニケーションスキルは必須です。身だしなみを整えることはもちろん、自然な笑顔を意識して、明るく笑顔で質問の受け答えをするようにしましょう。面接では、以下の質問がよく聞かれます。
よくある質問に対する答えは、事前に考えておきましょう。面接前は事前にHPなどを確認し、法人理念に対する理解を深めることも重要です。今まで経験したことを生かして、新しい職場で頑張っていきたいという姿勢を伝えることが重要です。一緒に働きたいと思わせるアピールをしましょう。
おすすめ転職サイト:レバウェル看護
30代看護師におすすめの転職サイトはレバウェル看護です。理由は、取り扱っている求人数が業界トップクラスの15万件以上あるため、自分にあった転職先を必ず見つけられるからです。求人数が多すぎて、自分に合った転職先がわからない人も心配いりません。
個別のキャリアアドバイザーが転職サポートをしてくれるため、希望する労働条件に合った求人を探して紹介してくれます。ほかにも、以下のサポートをすべて無料で行ってくれるため、時間がない中でも効率的に転職活動ができます。
電話を使った連絡のやり取りが面倒な人には、LINEやメール、ショートメッセージなどでのやり取りが可能です。
気軽に相談しつつ、自分のペースで転職活動を進めたい人におすすめです。
転職サイトを賢く活用して転職活動を成功させる方法
転職サイトを利用すると、以下のメリットがあります。
転職活動に不安や迷いがある人はキャリアアドバイザーのサポートを受けることで、不安が解消し後悔のない転職ができます。
30代看護師が転職で給料を下げずに働ける職場は?
30代看護師の多くは転職先の候補として、いま働いている職場よりも夜勤が少なく、休日が多い職場を希望するケースが多いです。楽な働き方になるぶん、給料の減少を不安に感じる人がいます。しかし、転職サイトを使って自分の市場価値をしっかりと見極めたうえで転職をすると、給料を下げない転職が実現可能です。
ここでは、30代看護師が転職で給料を下げないための対策と、選ぶべき職場をまとめます。
給与を維持しながら転職するための対策
給与を維持しながら転職させるためには、自分の市場価値を見極めることが重要です。自分の持っている専門的な知識や技術を生かせる職場に転職すると、給与を維持しながら転職できる確率が上がります。自分がどのような価値を転職先の病院や施設に提供できるか、明確にすることが大切です。
面接時に転職希望先にしっかりとあなたの強みを伝えることで、採用側も納得したうえで高い給与を支払いたいと考えます。
30代看護師が選ぶべき職場とは?
30代看護師は、生活と仕事を両立しやすい職場を選ぶことが大切です。理由は、30代は結婚や子育てなどでライフスタイルが大きく変化するため、仕事と家庭の両立に悩む人が多いからです。30代看護師はある程度の経験やスキルを持っているため、20代のころと比較して選べる転職先の候補が増えます。
キャリアアドバイザーに相談すると、自分が大切にしている価値観や転職の軸が明確になり、自分に合っている職場がわかります。おすすめの転職サイトは【レバウェル看護】です。
レバウェル看護では、LINEやショートメッセージなどで連絡のやり取りができるため、気軽に転職相談ができます。すきま時間を有効活用して転職活動をしたい人にはぴったりです。
30代看護師の転職でよくある質問と答え!転職を成功させるために知っておきたいこと
30代看護師が転職を考えるとき、さまざまな疑問や不安が浮かぶ人は多いです。疑問や不安を抱えたまま転職活動をしてしまうと、転職の迷いや失敗につながります。ここでは、30代看護師が転職をするうえで、よくある疑問と回答をまとめます。転職に対する疑問を解消すると、自信を持って次のキャリアに進めます。
転職したら賃金は下がる?
希望する条件によって、賃金は下がることがあります。基本給のみならず福利厚生や手当などをみて、総合的に判断することが大切です。最初は給料が低くても昇進や昇給が見込まれる場合、トータルで判断した時に賃金は下がらない可能性があります。
20代のうちに培った経験やスキルを生かせる職場に転職すると、管理職や教育者としてキャリアアップしていけるため、給与アップの相談をしやすいです。転職前に、自分のスキルや経験をしっかりと振り返り、自分の市場価値を見極めることが大切です。
転職先で求められるスキルとは?
30代看護師の転職では、多くの場合、即戦力が求められます。他に求められるスキルは、以下のとおりです。
20代であれば、スキルや経験が不足していても本人の熱意や意欲での採用もあります。しかし、30代になると熱意や意欲だけでは採用に結びつかない場合があります。自分が転職希望先でどのようなスキルを生かせるか時間をかけて振り返り、面接時にしっかりと伝えられるようにしましょう。
30代看護師の転職成功エピソード!リアルな体験談から学ぶ転職のコツ
30代看護師はライフスタイルの変化とともに、今後のキャリアを悩む人が多いです。スキルや経験を積んだ30代看護師は、どこの病院や施設に行っても重宝される人材となります。ここでは、転職を成功させた2人の体験談を紹介します。転職を成功させるためのヒントを得られます。
総合病院から訪問看護師に転職した成功例
私自身の総合病院から訪問看護師に転職した体験談を紹介します。総合病院時代は月に5回程度の夜勤をしながら、委員会や新人指導などさまざまな業務を抱え、大変な毎日を過ごしていました。転職のきっかけは結婚で、引っ越す必要があったからです。
転職後は、家族の休みがなるべくそろい、家庭と両立できる働き方を目指したいと思い、転職サイトに登録しました。キャリアアドバイザーとキャリア相談をすることで、自分の転職の軸をしっかりと持ち、転職希望先を選べました。
総合病院時代は、心身ともに疲弊していましたが、訪問看護師になってからは、プライベートも充実して過ごせるようになりました。
総合病院からフリーランスになった看護師の体験談
私は(ぴし)総合病院に11年間勤めていました。育休から復帰し子持ち看護師として働いていましたが、業務外の仕事の多さに疲弊しながら過ごしていました。看護師不足である現代では、子持ちであっても中堅看護師の負担が多い病院がほとんどです。給与と仕事量とのバランスに違和感を感じていました。
家では育児におわれ、時間が限られており、職場でのストレスを発散できるすべもありません。このまま不満を抱えたまま一生病院で過ごすのはいやだと思い、思い切って退職しました。退職してからは、Webライターとして在宅勤務をしています。
充実した日々を送っていましたが、あるとき急激に看護師としてのスキルを失うことへの恐怖に襲われました。看護師が嫌いになって辞めた訳ではなかったため、また働きたいと思い、利用したのが看護師派遣です。1か月だけ、クリニックで働きました。仕事内容は採血やバイタルサイン測定です。
久しぶりに看護師として働くととても楽しく、私は看護師の仕事が好きなんだと実感できました。Webライターよりも時給は高く、好きな仕事をしてお金をもらえることは大きなメリットでした。現在はWebライターメインで働いていますが、看護師として働きたくなったときには、派遣を利用したいと思います。
レバウェル看護には、派遣専門の転職サイトもあります。
まとめ
30代看護師はライフスタイルが大きく変化し、転職を考える人が多いです。転職を成功させるためには、自分の強みを明確にして転職希望先へしっかりとアピールすることが重要です。自分の強みがわからない人は、【レバウェル看護】に登録してキャリアアドバイザーにキャリア相談をしましょう。
今までの経験やスキルをキャリアアドバイザーとともに振り返る中で、自分の強みに気づけます。
30代だからと不安に思わず、プロのサポートを受けながら、自分が納得のいくキャリアを築いていきましょう。