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円滑に辞める6つのコツ!子持ち看護師の失敗しない辞め方

円滑な辞め方と辞めた後
  • 育児との両立のために総合病院を辞めたいけど、辞めると言いにくい
  • 辞めると言ったら、師長さんや同僚に迷惑をかけそう

辞めると決めても上記のように悩み、言い出せない子持ち看護師は多いです。円滑に退職するためのポイントは、育児の両立を理由にしないことです。

この記事では、円滑な辞め方のコツや流れについて詳しく解説します。記事を読めば、辞める際のトラブルを回避できます

辞めると決めたらまずやるべきこと  

「育児との両立のために、病院を辞めよう」と決心しても、具体的にどう行動していいのかわかりません。辞めると決めたらまずやるべきことについて、以下の2つを解説します。

  • 就業規則と退職手続きの確認 
  • 退職理由を上司に伝えるタイミング  

就業規則と退職手続きの確認 

辞めると決めたらまず、病院の就業規則を確認しましょう。就業規則とは、企業が従業員に対して労働条件や職場内の規律などを定めた書面のことです。退職や解雇に関する取り決めが書かれています。

退職を決めたからといって、すぐに辞められるわけではありません。退職を申し出る期間が決められており、一般的には退職希望日の3か月前にとされていることが多いです。

病院それぞれで取り決めが異なるため、必ず就業規則を確認しましょう

労働基準法では、退職の14日前までに申し出ると決められています。しかし、業務を引き継ぐ時間を考えると、就業規則に従った方が円滑に辞めやすいです。

辞める意思を師長さんに伝えるタイミング  

辞めることを受け入れてもらうためには、伝えるタイミングが重要になります。辞めたいことを師長さんに伝えるタイミングは、以下のとおりです。

  • 病棟が落ち着いているとき
  • 面談のときに伝える
  • 年末前〜年明けに伝える

忙しいときに伝えても「こんなに忙しいときに何を言ってるの?」と受け入れが悪い可能性があります。病棟が落ち着いてるときに、アポイントをとることは最低条件です。

9〜10月に中間面談などがある病院であれば、面談中に伝えるとアポイントを取る手間が省けます。タイミング的にも、12月末までで辞めやすいです。

12月末に辞めると、ボーナスがもらえ年末調整を病院がしてくれるため、確定申告をしなくていいメリットがあります。

ぴし
ぴし

辞めた後の手続きについて書いた記事です。ご覧ください。

»【子持ち看護師向け】総合病院を辞めた後に押さえるべき4つの手続き

円滑に辞める6つのコツ

なるべく円滑に辞めたい人がほとんどです。私はいろんな人が辞めたのを見送ってきました。もちろん、円滑に辞められた人ばかりではありません。円滑に辞めるにはコツがあります。

いろんな人の辞め方を知っているからこそ、私は10年以上勤めた病院を円滑に退職できました。以下の円滑に辞める6つのコツについて、経験を踏まえて解説します。

  • 辞める時期を配慮する
  • 辞める意思は強い気持ちではっきり伝える
  • できるだけ前向きな辞める理由を伝える
  • 奨学金の規約は事前に確認する
  • 退職日や最終出勤日は書面に記載する
  • 辞めるときに返すもの・受け取るものを確認する

辞める時期を配慮する

辞める時期は、年度末がおすすめです。4月になると、異動があったり新人さんが入職したりするため、病棟は忙しくなりがちです。

指導ができるスタッフに辞められると病棟としてはかなりの痛手になります。新年度すぐは人員の補充もできません。

最悪な状況を避けるために、病院は新年度に向けた異動を考える際に働ける人数の把握を行います。12〜1月に退職を申し出ると「新年度に辞められるよりは…」と病院の受け止めが比較的良いです。

辞める意思は強い気持ちではっきり伝える

辞める意思は強い気持ちではっきり伝えましょう。「辞めるか悩んでいます」では、いけません。悩んでいるのなら思い直して欲しいと、ズルズルと辞められなくなります。

辞めたい理由に対して、師長さんは色々な改善策を提示します。しかし、配慮してもらったうえで結局辞めるとなると「これだけ考慮したのに、結局辞めるんだね」と冷たい態度を取られる可能性も否めません。

「辞めます。退職日は◯月と考えています。」と具体的に伝えましょう。絶対に辞めると強い気持ちを伝え、隙を見せないことが重要です。

できるだけ前向きな辞める理由を伝える

  • 看護師以外の仕事にチャレンジしたい
  • 総合病院以外の看護師の仕事にチャレンジしたい

など、チャレンジする前向きな理由を伝えるのがおすすめです。育児と両立ができないことを理由に辞める子持ち看護師が多いです。

絶対に辞めると決めている場合は、育児と両立ができないことを理由に挙げるのは辞めましょう。両立ができないことを理由に挙げると、両立ができるように、制度の利用や病棟の異動などの解決策を提示してくる可能性が高いです。

もちろん、提示された解決策で育児と両立できそうな場合は、続ける選択もありだと思います。

チャレンジしたいなど、前向きな辞める理由を伝えると「彼女の人生だし、退職を受け入れるしかない」と説得しやすいです。

ぴし
ぴし

私は看護師以外の仕事にチャレンジしたいこと、チャレンジするタイミングは今しかないことを熱弁しました。熱意を持って前向きな理由を伝えるのがポイントです。

奨学金の規約は事前に確認する

専門学校が付属している病院で奨学金を利用している場合は、奉公期間が決まっていることがあります。奉公期間が終わっていないのに、辞める場合は一気に奨学金を返金しないといけない場合もあります。奨学金の規約は事前に確認しましょう。

研修や学会などの参加で病院からお金を出してもらった場合も、奉公期間が決まっている可能性があります。トラブルを避けるためにも、縛りがないか事前に確認しておきましょう。

退職日や最終出勤日は書面に記載する

退職日や最終出勤日は、必ず書面に記載しておきましょう。書面に残しておけば「言った・言わない」のトラブルを避けられます

明確に退職日を示しておくと、師長さんもシフトの調整や業務の後任者を決めるメドを立てやすいです。業務の混乱を最小限に抑えられます。

私は最終出勤日を決めていなかったため、当初自分の希望する日ではありませんでした。勤務変更に応じてもらえたため、希望する日に辞められましたが、トラブルを防ぐためにも最終出勤日を記載することは重要です。

辞めるときに返すもの・受け取るものを確認する

辞めるときに返すもの・受け取るものを事前に確認しておくのがおすすめです。辞めた後に返さないといけないと知った場合、郵送したりと手間になります。職場に直接返しに行かなければならない場合は、正直気まずいです。

返すもの・受け取るものの例は、以下のとおりです。

返すもの受け取るもの
IDカード・職員証雇用保険被保険者証
制服源泉徴収票
名札年金手帳
聴診器やペンライトなどの備品健康保険資格喪失証明書
ロッカーの鍵退職証明書
研修資料確定拠出年金関連の書類(該当する場合)
駐車許可証・通行証離職票(退職後1〜2週間で郵送される)

看護師が辞めると言いにくい4つの理由

なぜ看護師は辞めると言いにくいのか、以下の4つの理由について解説します。

  • 職場の人手不足
  • 人間関係が悪化しないか心配
  • 上司や看護師長が怖い
  • 収入が途絶えることによる経済的不安

職場の人手不足

看護師の人手不足は、医療現場において深刻な問題となっています。

少子高齢化による医療需要の増加や看護師の業務負担の大きさなどが原因です。2025年には最大27万人もの看護師不足になる可能性があると言われています。

実際、産休に入った同僚が3人いても年度中に退職者がでても、補充はありませんでした。補充はないと言うよりも、就職する看護師がいないためできません。

補充がない分、残ったスタッフは仕事を強いられることになります。現状を知っていることが辞めると言いにくい理由の一つです。

»看護師の人手不足が起きている原因は?実際の影響と解決策を紹介

人間関係が悪化しないか心配

「辞めると言ったら人間関係が悪化しないか心配で、辞めるなんてとても言えない」と思う人も多いです。

実際に辞めると知ったとたんに、態度が変わるスタッフもいました。「辞めるから手を抜いているんだよ。」「辞めるから言ってもしょうがない。」など、何度も聞いた言葉です。

しかし、看護師需要は高く、看護師の移り変わりが多くなっているご時世です。私の印象ですが、10年前と比較し、辞めることに対する批判は減っています。

人が辞めることに耐性がついてきている分、人間関係が悪化するリスクは減少している印象です。

上司や看護師長が怖い

辞めると言うと、上司や看護師長が嫌がることが目に見えてわかります。上司や看護師長の性格によるとは思いますが、強い態度を取られる可能性も否定できません

人手不足の中、辞められると、病棟の運営が難しくなります。現場に与える影響を懸念し、何としてでも辞めさせたくないという師長さんの思いが、辞める側にとっては怖いと感じるのでしょう。

収入が途絶えることによる経済的不安

看護師が辞めると言いにくい1番の理由と言っても過言ではありません。

厚生労働省の調査によると、看護師の平均年収は約450万円から500万円程度です(経験年数や勤務先の規模により異なる)。一方、一般企業の正社員の平均年収は約400万円前後とされています。看護師の年収は一般的な企業勤務よりも高めだとわかります。

一般的な水準よりも高めであり、辞めて収入が途絶えることで生活レベルを下げることが苦痛と感じる可能性が高いです。生活レベルを下げないためには、事前に転職先を決めておくことも一つの方法です。

ぴし
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おすすめの看護師転職サイトはレバウェル看護です。希望する求人情報をエージェントが見つけてくれます。

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子持ち看護師が辞める際の注意点

子持ち看護師が辞める際の注意点について、以下の2点を解説します。

  • 保育所
  • 健康保険
  • 年金
  • 失業保険

保育所は、保護者の就労や病気などの事情で家庭での保育ができない場合に利用が可能です。辞めた後は、基本的には保育所は利用できません。求職中であれば2〜3か月は利用の延長ができます。

ぴし
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保育所の利用を延長するための方法を詳しく書いた記事です。ご覧ください。

»【子持ち看護師向け】総合病院を辞めた後に押さえるべき4つの手続き

退職後の生活設計を考えるポイント 

忙しい毎日を送っていた子持ち看護師の中には「退職した後は、しばらくゆっくりしたい。」と思う人は少なくありません。ゆっくりしたい場合、ゆっくりできる期間を明確にしておきましょう

月の生活費を把握し、貯金や退職金など生活費に充てられるお金から逆算して、いつまでゆっくりできるか計算することをおすすめします。お金がなくなって生活ができなくなるリスクが低くなり、焦らなくてすみます。

働きたくなった際にタイミングを逃さず良い求人と出会えるよう、看護師転職サイトに登録しておくのがおすすめです。良いなと思った求人があり、問い合わせましたが埋まってしまっていたという経験があります。

希望の求人が見つかるかは、タイミング次第です。

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看護師求人は、正職員だけではありません。パートや派遣などさまざまな雇用形態があり、派遣は1日〜月単位で働くことが可能です。気になる求人があればすぐに応募できます。

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辞めるときに後悔しないためのマインドセット  

いざ辞めるとなると、本当に辞めていいのか不安になる人もいます。辞めた後に後悔しないよう、辞めたいという自分の気持ちに自信を持つことが大切です。

辞めるときに後悔しないためのマインドセットについて、以下の2点を解説します。

  • 自分の決断を肯定するための考え方
  • キャリアカウンセリングを受けるメリット

自分の決断を肯定するための考え方

辞めるときに後悔しないためのマインドセットは、以下のとおりです。

自分の決断を肯定する

他人の意見に流されず、自分にとってベストな選択をしたと自信を持つ

辞めた経験から学ぶ

仕事を辞めることで、新たな視点や気づきを得る機会にする

自分の健康や家族との時間を大切に

仕事だけがすべてではないと理解し、人生のバランスを大事にする

辞めるという大きな決断も冷静に考え、後悔のない選択ができるようになります。自分の未来を切り開く選択肢として、前向きに考えていきましょう。

キャリアカウンセリングを受けるメリット

キャリアカウンセリングは、看護師としての自分の将来に不安を感じている方や、新しい働き方を模索している方にとって、有効な手段です。

キャリアカウンセリングを受けるメリットは、以下のとおりです。

  • 自己理解が深まる
  • キャリアの方向性が明確になる
  • 転職やキャリアチェンジに対するアドバイスが得られる
  • 悩みや不安を解消できる
  • 新しい視点や選択肢が得られる

キャリアの悩みを整理し、自信を持って次のステップに進むためのサポートとして活用できます。

レバウェル看護に登録すると、キャリアアドバイザーと面談ができます。登録は無料なので、再就職を考える際、キャリアの方向性を導き出すために利用するのがおすすめです。

ぴし
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Q&A: 円滑な辞め方に関するよくある質問  

円滑な辞め方に関するよくある質問に回答しました。参考にしてください。

有給休暇を消化させてもらえない

有給休暇は労働者の権利であり、正当な理由なく拒否されることは許されません。いくら人員不足で忙しいからといって、有休消化を諦めてはいけません。

師長さんに言ってもらえないのであれば、その上の副看護部長に直訴しましょう。看護管理室に訴えにいき、有給を全部消化したスタッフも実際にいました。

トラブルを回避するためには冷静に対応し、記録を残すことが大切です。必要に応じて、外部機関のサポートを活用しましょう。

辞める前に次の職場を決めていた方が良いですか?

看護師が辞める前に次の職場を決めておくメリットは、以下のとおりです。

  • 収入が安定する
  • 精神的な安心感がある
  • キャリアのブランクがなくなる
  • 余裕を持って転職活動ができる

収入や精神的な安定を求める場合は、次の職場を決めてから辞めるのも一つの方法になります。

看護師業界は人手不足であり、再就職がしやすいです。育児の両立が困難で心身ともに限界であれば、次を決めずにとりあえず退職することをおすすめします。

看護業界から身を引いてみると、看護師という仕事は自分にとって何なのか、客観的に見つめ直せます。一旦立ち止まることは、先の長い人生を有意義にするためにも大切です。

まとめ

看護師が円滑に退職するためには、事前準備と適切なコミュニケーションが重要です。就業規則や退職手続きを確認し、師長さんに辞める意思を伝えるタイミングを見計らいましょう

退職の際には配慮を持ちつつ、自分の決断に自信を持つことが大切です。奨学金の規約や退職後の手続きを把握し、生活設計も考えておくことで、経済的不安を減らせます。キャリアカウンセリングの活用も検討してみましょう。

この記事が、円滑に辞めるための参考になれば幸いです。


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